Wwiseというオーディオミドルウェア ―ゲームサウンドの表現ツール

気が向いたときにコラム形式で音に関する記事を書いていこうと思います。

 

まず日頃Unityで制作されてる皆さんに、音の表現をより豊かにするツールを紹介します。

Audiokineticというカナダのソフトウェア会社(最近ソニー・インタラクティブエンタテインメントが買収したらしい)がつくったWwise(ワイズ)というゲーム開発用のインタラクティブサウンドエンジンです。

www.audiokinetic.com

 

これは、UnityやUnreal Engineに組み込んでゲーム中の音の表現をインタラクティブに制御することのできるミドルウェアです。

まずは公式の紹介ビデオを見てみましょう。(ちょっと長い[9分]けど)

youtu.be

紹介されてたように、これはゲーム内の音のリアリティを向上させる 

・条件/環境の変化による効果音のインタラクティブな変化

・条件分岐によって音楽を変化

・プレイヤー/オブジェクト位置の変化による音の方向や残響、距離減衰の変化 

などを制御することができます。

 

 

まずは、Wwiseをダウンロードし、サンプルプロジェクトで遊んでみましょう。

[↓サンプルプロジェクトWwise Audio Labの紹介記事]

 

blog.audiokinetic.com

[↓製作者の紹介ビデオ]

youtu.be

これをプレイすることで、Wwiseでどんなことができるのか、皆さんが作るゲームの音の表現をどういうふうに向上できるのかがイメージできると思います。

 

また、この記事ではバンナムサウンド部の人がWwiseの社内での活用事例を紹介してくれています。

jp.gamesindustry.biz

 

自分は存在こそ知ってはいたものの、全然使う機会がなくて今まで使っていませんでした、、今丁度勉強しているところで、五月祭ではこれをちょこっと使って作品を作っています。

 

おそらく日本の学生のクリエイターでこのオーディオエンジンを使ってバリバリ制作している人はごく僅かなんじゃないかと思ってます。日本のゲーム会社ですら数年前に導入し始めたというツールですので。(多分ゲーム会社でもビジュアルやプログラムの人たちの浸透率は高くないと思います。実際彼らとサウンドチームの間でゲーム内のイベントのやり取りを担当するサウンドプログラマという職業があるので、、)

 

多分Unityだけでも細かく作り込めばなんだって音の制御をすることができると思いますが、このようなツールを使うことで、コードをたくさん書かなくてもより気軽に音を作り込むことができます。*1

 

この記事をみた皆さんは早速作品にWwiseを導入して、よりよい音環境を作ってみてください!